定義はいらない
「どうせ、大学時代にはカーセックスとかしてたんでしょ。」

「ん?否めない。」

「外から見られなかった?」

「大丈夫。しっかり貼ってあるから。」

「あっそ。」

「カーセックスってあんまりいいものじゃないよね。狭いしさ。」

「知らない。」

「したことないの?」

「ないよ。」

「意外にノーマルだね。」


『意外に』が多いけど、松木先生の中で私ってどんなイメージなんだろ。


「とりあえず、松木先生の気が変わらないうちに切符取る。」

インターネットをすぐに開き

私は切符を取った。

「17:58に松本駅着でいい?」

「了解。」

「高速バスで行くから少し遅れるかも。」

「え?バスで来るの?」

「安いからね。」

「切符代なら払ったのに。」

『友達』と言ったのは彼の方なのに

私の価値観では彼の言葉は『友達』の定義から外れている。
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