定義はいらない
夜の横浜のネオンはキラキラ輝いていてまるで遊園地の様だ。
3月になったとはいえ、外はまだ寒かった。
ましてや中にワンピースとなると
いくら手袋とマウラーで傍観しても限界がある。
それでも私は遊園地の中でまるでシンデレラの気分。
寒さは感じなかった。
「寒いね。」
「寒いね。」
「寒くない?」
「寒いよ。」
「女の子っていつも寒そうで大変そうだなって思うよ。」
「でも夏は男の子の方が大変だよ、暑くて。」
「男は裸になれるからね。」
「そっか。」
二人して笑う。
こういうの久しぶりだなって思う。
元彼と別れたのが半年前だから、
私もまぁ捨てたものじゃないかなってちょっと嬉しくなる。
「寒いならもっとくっついていいよ。」
「え?」
驚いて高橋君を見る。
ちょっと笑っている。
「手でも繋ぐ?」
ここで手を繋いだらきっと軽い女だと思われる。
「彼女、いないの?」
「いないよ。」
その言葉が嬉しかった。
「二年くらいいないかな。」
「そうなんだ。モテそうなのにね。」
「モテないよ、全然。」
「話してて楽しかったよ。」
「ありがとう。」
そう言って彼から手を繋がれた。
手袋越しに彼の体温は伝わってこない。
それから無言で駅までの五分を歩いた。
これでお別れかもしれない。
私から連絡先を聞くべきか。
葛藤で頭はいっぱいだった。
3月になったとはいえ、外はまだ寒かった。
ましてや中にワンピースとなると
いくら手袋とマウラーで傍観しても限界がある。
それでも私は遊園地の中でまるでシンデレラの気分。
寒さは感じなかった。
「寒いね。」
「寒いね。」
「寒くない?」
「寒いよ。」
「女の子っていつも寒そうで大変そうだなって思うよ。」
「でも夏は男の子の方が大変だよ、暑くて。」
「男は裸になれるからね。」
「そっか。」
二人して笑う。
こういうの久しぶりだなって思う。
元彼と別れたのが半年前だから、
私もまぁ捨てたものじゃないかなってちょっと嬉しくなる。
「寒いならもっとくっついていいよ。」
「え?」
驚いて高橋君を見る。
ちょっと笑っている。
「手でも繋ぐ?」
ここで手を繋いだらきっと軽い女だと思われる。
「彼女、いないの?」
「いないよ。」
その言葉が嬉しかった。
「二年くらいいないかな。」
「そうなんだ。モテそうなのにね。」
「モテないよ、全然。」
「話してて楽しかったよ。」
「ありがとう。」
そう言って彼から手を繋がれた。
手袋越しに彼の体温は伝わってこない。
それから無言で駅までの五分を歩いた。
これでお別れかもしれない。
私から連絡先を聞くべきか。
葛藤で頭はいっぱいだった。