定義はいらない
でも、今は太朗ちゃんがそばにいてくれている。

歪んだ形でもいい。

太朗ちゃんが時々私のために時間を割いてくれて

時々私を抱いてくれる。

その時間があるから

私は頑張れる。

生きていける。


今の私にはそれしかない。

『泥棒』

そんな犯罪者のレッテルを貼られても私は構わない。

いつか奥さんにバレて慰謝料200万取られてもいい。

だから太朗ちゃん、今そばにいて欲しいよ。



涙が延々と流れて枕を濡らして

私は眠れずに朝を迎えた。

寝ていないから想像よりは瞼は腫れなかったけれど

一日中、何も真剣に物事を考えることができなかった。



そんな日々が2ヵ月続いた頃

さすがに精神的にも肉体的にも辛くなり

私は心療内科のクリニックへ足を運ぶことにした。



もう、限界だった。
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