定義はいらない
「2対1じゃなんだから、俺も誰か連れて行くよ。」

水曜日に佐々山先生に早速まどかからOKが出たことを伝えると

喜び勇んでいた。

こんな顔、初めて見た。


「鈴木、誰がいい?」

「誰でもいいですよ、どうせ2人の会なんだし。」

慣れ慣れしくもう呼び捨てか、チェッ。

「それじゃあ、つまんないだろう。」

「別につまらなくないです。」

どうせ、会はいい時間にお開きになって私は一人で帰ることになるんだ。

「よし!」

そう言って佐々山先生は立ち上がると、

近くにいた松木先生を連れて来た。

医師になって3年目の松木先生はどこかの個人病院の一人息子で

おぼっちゃんだっていう噂。

感じが良くて話易くて好青年って感じ。

背は大して大きくないけど

少しぽっちゃりしている。

目が小さくて年齢が30の割にはもう少し若く見えた。

仕事以外の会話はしたことないけど

患者さんへの対応も優しくて悪い印象はない。


毎週水曜日には太朗ちゃんと組んで仕事をしているので

太朗ちゃんに指導をされているイメージだった。
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