これが私の旦那サマ!
「高そうな車ですねー・・・」
「そうかな?さ、早く乗って。」
西島さんが助手席のドアを開けてくれたので私は緊張しつつも席に座った。
車の窓越しから天使園を見つめる。そうしたら天使園の皆が外に出てきて私に手をふった。
「皆・・・」
私は泣きそうになるのをグッと堪え手をふり返した。
「百合ちゃん!元気でね!幸せになってね!」
園長先生がそう言ってくれた。私が赤ちゃんの頃からお世話をしてくれた私の恩人が・・・
「園長先生!今までありがとうございました!私、幸せになります!」
窓を開け園長先生に向かって大声で叫んだ。園長先生は顔をグチャグチャにして泣いていた。いつの間にか私も泣いていた・・・
西島さんは私が泣き止むまでずっと私の手を握っていてくれた。