これが私の旦那サマ!
妻になります!
「百合ちゃん、桔平から弥生の事聞いたでしょ?」
桔平さんが帰ってから西島さんは私をソファに座らせて言った。
「…はい。」
「本当は最初に話さなきゃいけない事だったね。ごめん…」
「いいえ…でも私…」
「僕の事、嫌いになった?」
「……」
黙り込んだ私を見て西島さんは一体何を思うんだろう。確かに愛があって結婚を決めた訳じゃない。
けど、死んだ前の奥さん。弥生さんの存在を知って何故だか胸がチクチクと痛んだ。
「僕の事、嫌いで良いから傍にいてほしい。」
「わ、私はっ…弥生さんの代わりにはなれませんっ」
「君を弥生の代わりだなんて思わない。僕は、百合ちゃんがどうしようもなく愛おしいんだ。」
そう言って私に近づき抱きしめる西島さん。どうしよう、嫌じゃない。
むしろ、すごく嬉しい。