月恋。
一日目
一人で夕暮れの道を歩き、ときたま足を止め空を見上げる。

そしてまた歩き出し、人気のない道を進んでゆく。

それが私の下校姿。


歩いて通う理由は

家から徒歩十分という近場に家があるせいか。

それとも、この静かな道を一人で堪能したいのか。

おそらく2つとも当てはまる、そう思いながら私…「海」は静かに歩いていた。

でも今日はちょっと違う。何かありそうな、そんな気が………


「あ、みつけた」

不意に後ろから声がした。懐かしいような、初めて聞くような、そんな感じだった。


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