俺様王子にご注意を
『じゃーさ、和也くんと誠くんと龍也くんだったら誰が1番モテてると思う??』
『えー...それは、わからないっしょー。』
“龍也”.....。
その名前はわたしがいま1番聞きたくない名前.....。
クラスでも龍也とはほとんど関わることはない。
私も関わらないようにしているしきっと龍也だって同じだろう.....。
目だって合わない。話だってしない。
別に誰も不自然には思わないだろうし.....。
私も龍也も異性に話しかけるタイプではないし。
「ねえ、玲奈ちゃん。」
「え...?なっ何!?」
気づくと隣に恵美がいた。
「どーした??なんか顔色さっきと全然違うけど...。大丈夫??」
「だっ大丈夫...。なっ何!?」
「あー...えーとね、ふふっ...。」
「なっ何.....!?」
こういう笑い方をする恵美っておかしい...。
絶対になにか企んでいたりする.....。
「今週の土曜日にさ、Wデートしよっか。」
「.....は?!」
突然そんなこと言われたら頭が真っ白.....。
デート??ん??
私たちって女同士だよね.....!?
あ.....遊ぼうって言うことか...。
でも“W”って.....?