俺様王子にご注意を

「はあ、まーお子ちゃまにはまだ早くてぜーんぜんわかんねえか。」

「お子ちゃまってなんだよっ!!」

「ほんとのことだろっ!だから玲奈ちゃんに〝分からず屋〟って言われるんだよっ!」

「っっ.....。」

もう俺は分からず屋でも何でもいい!
どうせ俺は分からず屋なんだからっ!

──────

「和也たち遅いっっ!」
水族館に着くと早速玲奈ににらまれた。

「悪ぃ.....。」

すると玲奈は歩き出し笹野のひじをつついていた。

分からず屋の俺でもこれくらいはわかる。
誠は気づいて居いないようだけど笹野と誠は両思いらしい。俺は何もしなくてよさそうだ.....。

「和也っっ!早く歩いてよっ!何村上くんとベタベタしちゃってんのよっ!」

「してねーよっっ。」

何で今日はこんなに俺にばかり色々指摘してくるんだよ.....。


「わ!イルカだ。みてみてっ!誠くんっ!」
「お~。ほんとだ。かわいーな。」
笹野と誠はいちゃいちゃはしゃぎすぎだし.....。

「いでっっ.....。」

急に俺は誰かに引っ張られた。

「なっ何だよっ!」

「しーっ。2人っきりにしてあげなきゃ。」

「.....なんだ。玲奈か。急に脅かすなよ。」

「和也はあの2人と一緒にいるの嫌でしょ?だったら嫌でも協力するしかないじゃん。朝から村上くんとくっついちゃっているんだから.....。」

「やめろよ。その言い方。俺が誠を好きみたいじゃねーか。」

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