俺様王子にご注意を
鈍感王子にご注意を
■弓道部
和也Side
「よしっっ!!」
最近は部活の調子が良くて的に
何度も矢が当たる。
「玲奈ちゃんのおかげじゃねー?」
「まっ誠! うるせえよ。」
「俺も恵美ちゃんのおかげでめっちゃ
当たるんだよなーやべえよな。」
「あっそ。別に俺は玲奈がどうとか
関係ねえからっ。」
「ちっ、素直じゃねえな。」
ほんとは俺にとって玲奈は
すごく関係あるんだろう。
けど─.....。
誠みたいな事は絶対言えねえよ。
『なあ、大宮。弓重いからこっちに
変えてもいいかー?』
そう聞いてきたのは西本。
玲奈の...元彼。
フレンドリーで俺にも結構
話しかけてくる。
「あー...先輩か先生に聞いて。」
「おーけー。」
でも...俺はあんまり心を開かない。
なんだかライバル心を抱いてしまうから。
やっぱり玲奈のこともあって
コイツはすごく引っかかる。
こんなんだと...玲奈が俺の気持ち
しったら余計悩ましてしまうのに。