俺様王子にご注意を
早とちりにはご注意を
■伝えたいよ
─────
うう...。どうしよう...。
私は今、和也の部屋の前までは
来たけど...
ノックをできないでずっとドアの前に
立ったまま。
だってなんて言ってノックする?
『この間はごめんね?』
それはなんか軽すぎるような...。
『和也...聞いて..』
絶対和也なら聞いてくれないよ。
私は一旦自分の部屋に戻って
恵美に携帯で電話をかけた。
『もしもーし?上手くいった?』
「恵美ぃ...何て言えばいいのぉ?」
もうお手上げだよ...。
『はああ!?まだ行ってないわけ?』
私はしばらく恵美に意味のない
言い訳をした。
『色仕掛け...とかどう?』
...?
『だから色仕掛け作戦!よくない?』
「はああ?ばっばっかじゃないの!?///
そんな事したら和也がますます
怒るにきまってるよ!」
恵美は何を言い出しているのよ...。
聞いているこっちが恥ずかしくなる///
『何で?いいじゃん。』
「喜ぶのは誠くんだけでしょっ!」
『玲奈ちゃんっ!私の彼氏を馬鹿に
しちゃだめだよ!和也くんだって一応
健全な男子高校生なんだよ!
男の子なんだよっ!いやらしい目だって
隠しているに決まってますー。』
「やっやめてよ。そういうの!
まあ...やらしくないほうが心配...
だけどさ。」
って私は何言っちゃってるの?