俺様王子にご注意を

断れってそんなこと
「玲奈ちゃんのことももっと
ちゃんと考えてあげてよ。
無責任すぎるよ...そんなの。」

「んなこと...分かってるよ。最初から。
けど...母さんもずっと俺のこと
考えてずっと我慢してきてくれて
いたんだ......。」

「...どこに引っ越す事になるの?」

「...九州。」

まだそれしか聞いていない。

「きゅっ九州なんてここから
遠すぎるよっ!」

そんな事誰だってわかってる...。

「でも...玲奈だったら行けって...
言うよな。」

「まさか...和也くん玲奈ちゃんにも
選ばせるつもり?!」

「...人の意見も大事だろー?」

俺は、冗談っぽくいったが
それがさらに笹野を怒らせた。

「和也くん、それ和也くんが
逃げているだけだよね。」

逃げてる...?

「意味分かって言ってるの?」

そんなの分かりたくもねえよ。

「和也くんだって高校あるでしょ?
それはどうするつもり?
また入学しなおすの?
自分の人生だってあるんだから。
自分のこともちゃんと考えた
ほうがいいじゃん。」

「...俺のことなんて、いまは
どうでもいいんだ。」

「良くないよ。玲奈ちゃんは、
そのことのほうが悲しむ。」

心友ってすげえなって思った。
玲奈もこんなにいい友達がいて
良かったって心から思った。

「玲奈は「恵美ちゃんっ!
何、和也と話し込んでんだよっ!」

誠が腰に手を当てて俺を
にらみつけていた。
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