俺様王子にご注意を
「和也!?」
「...やべ。明日行きたくなくなった。」
「...だめだよ。約束したんだから。」
「...」
「和也?」
和也は私の髪を指でとかした。
「約束...守るから。」
「うん。」
「玲奈、好きだ。」
ああ、また胸が痛くなった。
「私だって...好きだよ?」
和也は優しく微笑んだ。
「寂しいけど和がいるから大丈夫。
和也だって玲がいるから大丈夫でしょう?」
そうだなと和也は笑った。
「...玲奈。」
「何?みっみんな見てるよ...?」
「だから?」
和也の顔がどんどん近づくたび胸が痛くなる。
「っ──!?」
和也は目の前で顔を近づけるのをやめた。
「かっ和也?」
「一度しか言わねえからよく聞いて。」
耳元で和也がつぶやく。
「愛してる。」
目を閉じて和也の唇が私の唇に
強くふれたのを感じました。
優しく触れた和也の手。
優しく笑う顔。私は忘れない。
永遠に──。