俺様王子にご注意を
和也は私に弓をひかせる。
「おっ重い...。」
和也は後ろから私を支える。
「何...?」
「最後に一回だけ玲奈にうたせて
みたかったんだよな」。
「へ!?」
「しっ、的から目を反らすな。」
「う、うん。」
「姿勢を保ち...的に視線を集中して...
そのままうて!」
─パンッ
当たった.....?
「凄い!和也。当たったよお!」
「俺のおかげだな。」
「何それー。」
すると和也は鞄から白い小さな箱を
取り出した。
「和也.....?」
箱を開けた和也。中から見えたのは
小さなリング。
「これ─っ...「結婚式...みたいだな。」
和也は私の左手を取って薬指にはめていく。
「俺は、誓うよ。この先何十年も
玲奈を愛するって。」
いまだよ。私がちゃんと伝えるべき
ときは.....。
「私も、誓います。」
そのまま私達はお互いを見つめあった。
「.....ぷっ。」
肩を震わせた和也がいきなりふきだした。