俺様王子にご注意を
涙が溢れたと思った頃には遅くて...
「気ぃきかせますか。」
誠くんたちは私と和也から少し
距離をとった。
「...玲奈、泣くなよ。」
和也は私の頭を撫でる。
「だあって...ヒクッ私、私「約束したろ?」
和也は私を強く抱きしめた。
あぁ、ダメだよ。私が笑って背中を
おさなきゃいけないのに。
「和也...。」
私は和也の腕の中でうずくまる。
「ん?」
和也の優しい声のせいで胸が痛くなる。
でも...でも.....
「和也、電車そろそろ出るわよ。」
電車の中からおばさんの声が
聞こえた。
「...玲奈「離れても...私達はいつも
繋がっているから。何があっても...
わたし達同じ空の下で嫌になっても
過ごさなきゃいけないんだから。」
すると和也はもっと私を強く抱きしめた。
「ばーか。嫌いになる理由なんて
どこにあんだよ?」
「和也はなぃけど...私ならあるでしょ?」
必死に私は笑って見送ろうとして
冗談を言う。
だけど和也は全部お見通しみたい...。
「...毎日電話するから。」
「うん。」
「玲奈、俺ー...」
そのとき電車が動く合図がした。
「あ.....。」
嫌だ。やだ。和也がいっちゃう。
この電車が和也を連れ去っちゃう。