シスコン王子とブラコン姫

「明日がお試し恋愛で最後の学校に日─...。だからさ...。」

そういうと姉ちゃんは手をだしてきた。

「なに??」

「はやく、悟も手をだして!」

そして手を出すと姉ちゃんはにこっと笑った。

「ほんとは裕也といきたかったのになー...。沙菜にとられちゃったー。」

「これ─...。」

「そうっ。遊園地のチケット。沙菜と行ってきな。祝日があるんだしさっ。まだお試し恋愛終わってないでしょ??」

「でも─...。」

「男はそんな弱音はいてどーするっ!」

「...は??」

「沙菜のこと...大事にしてあげなよ??」

「ああっ...。」

俺はそのチケットをポケットにしまった。

「それ落したらどーなるかわかってるでしょーね??」

「わかってるっつーの。」

姉ちゃんはふふっと笑って保健室から出て行った。

沙菜─...。はやく元気になれよ─...。
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