シスコン王子とブラコン姫
ガチャッ
ゆっくりドアを開けると見慣れた景色。見慣れた笑顔がいた。
「沙菜ーっ!おはよっ。大丈夫??今日学校いくつもりなのっ!?」
「うん...心配してくれてありがと。綾乃。」
「ううんっ、ほら!...」
?? 綾乃は悟のことを軽くポンッと押した。
「わわっ、あぶねーだろ!いきなり押すなよなっ!」
「ほら、裕也。いくよっ!」
綾乃はおにいの手をとって走って行ってしまった。
「あ...沙菜...。だっ大丈夫か??」
悟は、心配そうに聞いてきた。
「大丈夫っ。ありがとう。」
その優しさが嬉しくてつい笑顔になってしまう。
「あんま...無理すんなよ。沙菜が作り笑いしてる時くらいわかるんだからよ...。」
「え...??」
「ほら、いくぞっ!」
悟はすると歩き出してしまった。
「あっ..うっうん...。」
悟のほうが身長は私よりすごく大きいから...
1歩、1歩が私よりも大きくてつい私、は早歩きをしてしまう。
でもそんな朝が好きだ.....。
『あれー??川崎さんっっ!?』
誰...?この人...??
知らない男の人。2人がどんどん近づいてくる。この制服は悟と一緒だから私たちの高校ってこと...。でもこんな人見たことない。茶髪で腰パン...シャツのボタンも空きすぎだし...。それにこのネクタイ...だらしなすぎる...。
「おはよー。川崎さんって彼女いるわけ??」
男の人はいきなり私の肩に手をのせた。
気持ち悪い...。
「ねー、なんで黙ったままなの??なに??コイツにつきまとわれてるの??なんなら俺達が一緒にいてあげよーか??」
「違い...ますっ!離してくださいっ!」
振りほどこうとしても中々離れない...。
どうしよう...。