シスコン王子とブラコン姫
『はいはーい、席につけええ!』
ドアが勢いよく開いて担任が入ってきた.....。
あれ??次って数学じゃなかったっけ...??
「視力のこととかが色々あり急遽席替えをすることにしたー。はいはい、はやくクジひいてさっさとしろー。」
え.....??
席替え.....?? そしたら私たち...離れちゃうの??
せっかく悟と隣の席だったのに─...。
「えー...やだああ!裕也と隣じゃないのなんていやっ!」
綾乃は先生に文句を言っている。
「仕方がないだろっ!さっさとほら!座れっ!」
みんなは笑っているけど私はそれどころではない...。
席替えなんていや...。
なんで─
「沙菜...。今までありがとな。」
「っっ.....。」
なんでそんな風に言うの?
やっぱりお試し恋愛が悟はいやだったんだ...。
だから少しでも私と離れたくて...。
今日が早く終わってほしいんだ─...。
やっぱり浮かれていたのは私だけだったみたい。