シスコン王子とブラコン姫

そんなことされて気なんて全くひかれない。

それにこんな女なんてタイプではない...。
こんな学校に化粧ばっちりして.....
香水なんてどんだけつければ
こんなにおいになるんだよ.....。

前の席に戻りたい.....。

さびしくてたまらなかった.....。
隣を見れば今までは沙菜がいた。
でももう..いないんだ。

ずっと遠くの席で沙菜は座っている。

「っっ...!」

なんだよ...。そんな隣の男子と
笑っちゃって.....。
なんでそんな楽しそうな顔するんだよ.....。
見たくない。他の男にするそんな笑顔が。

「ねー、影山くうん。」

この女もうるさいし...。

席替えなんてしなければよかったのに。

ずっとあのままの席がよかった...。

「ねーってば、聞いてる?」

「.....ウザい。」

「ええ??何??聞こえないよぉ。」

「だから...ウザいって言ってんの。
しつこいんだよ。」

「っっ...何ソレ...。」

それから隣の女は、もう何も
話しかけてこなくなった。
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