シスコン王子とブラコン姫
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「悟。おかえりっ。」
家に帰るぞ久しぶりに母さんがいた。
「.....ただいま。」
「どうしたの?元気ないわね...。私が帰ってきたらいつも嬉しそうだったのに...。」
「おかーさん。悟だって年頃なんだから。」
「あら、悟ったらー。」
「.....。」
そんな姉ちゃんと母さんを俺は無視して
自分の部屋に入った。
そしてゴミ箱にくしゃくしゃにした
チケットを捨てた。
「っっ─...。」
悔しくて...腹が立って...
よくわからない気持ちだった。
トントン─...
ドアが2回ノックされた。
「悟.....。」
姉ちゃんはなんとなく分かったのか
小さな声でそう言った。
「...入ってもいいの?」
「...何で?」
わかっているのにそう聞き返してしまった。