シスコン王子とブラコン姫

沙菜Side

私.....なんて最低な事言っちゃったんだろう.....。ホントに私は最低だ。

今でもまだ悟のあの悲しそうな顔が
目に焼き付いていて消えようとはしない。

正直に言うとほんとは遊園地に
行きたかった─.....。

でも年に1度の命日。
だから行かなければならない。
お母さんが天国へ旅立ってしまった
大切な日なんだから─。

「沙菜...大丈夫か?ボーっとしてるぞ.....?顔色も悪いし.....。」

「だっ大丈夫だょ...。」

「夕飯...俺が作るか?」

「だっ...大丈夫。カレーだし。
あとは煮込むだけだから.....。」

「そうか?それくらいなら俺だって出来るし俺がやるぞ??」

「ううん。大丈夫。ほら、座ってて。邪魔邪魔!」

「あっ...すまん。」

みんな心配してくれているんだからもう
これ以上は心配なんてかけていられない。

頑張らなきゃ。

もうお試し恋愛は終わり。
おにいだって大切な彼女がいる。

だからもう甘えてなんか
いられない.....。
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