シスコン王子とブラコン姫

帰るしかないか.....。

そう思って帰ろうとしたときだった。

「っ─.....悟っ!?」

ビニール傘を持った悟が走ってこっちまでむかって来るのが見えた。

「.....沙菜。」

悟はちょっとズボンが濡れていた。

「なんで─っ.....?」

「裕也から.....聞かなかった?」

「おにいから?入り口の前にいろってしか言われなかったけど─.....?あっ!」

おにいは私が帰るからそんなこと言ったんだ。
でもどうしておにいが.....?それにどうして悟?

「お礼したかったけど今日無理だったって言ってただろ?」

「うん─...それで?」

「とりあえず...入るか。」

「うっ...うん。」

お店に入ると美味しそうなにおいが漂っていた。

【ギュルルルル】

「.....ぷっ。」

「えっえっと...///『いらっしゃいませ~2名さまでございますか?』

「はい。ふっ.....。」

ふっ、ってなによっ!
お腹がすいただけなのにい.....。

はああ.....。
私はずっとメニューとにらめっこしていた。
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