シスコン王子とブラコン姫

「沙菜.....色々...ありがとな。弁当とか毎日作ってくれたし...さ。助かったよ。まぢ美味しかったし。」

「わっ私こそほんとにありがと。毎日家まで送ってくれたし.....これからも...友達でいてくれる?」

ほんとにお試し恋愛終わっちゃうんだな─。

「ああ。もちろん。」

「ありがと。」
まぶたがまた熱くなった。

泣いちゃだめだよっ!

だめ。泣いちゃ...泣いちゃ─.....。

「沙...菜?」

泣いちゃだめなのに─.....。

「...ウッ.....ウッ。」

「だっ大丈夫か!?具合でも悪いのか?腹痛いっ!?大丈夫かっ!?店員でもよぶかっ!?」

ほら、すぐ心配してくれるんだから。
心配かけないって迷惑かけないって
決めたのに.....。

「だいじょう...ぶ。ごめんね。」

「.....ばか。」

「え??」

「こんな時でも作り笑いしやがって!」

「っっ─.....。」

どうして作り笑いだってわかるの─.....?

「俺の事ナメんなよ。作り笑いかぐらい分かるんだからなっ!」

「さと─...る。」

「分かるんだからー...だから...俺の前では作り笑いはするなっ。」

「...っ─。」

「1人で...かかえこむなょ。」
最後に悟が言った言葉はすごく小さかったけど─...私にはちゃんと聞こえたよ。
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