シスコン王子とブラコン姫
「かわいー!悟には勿体無いよ!
沙菜ちゃんっ。悟なんて捨てていいよ?」
「いきなりきてそれはないだろッ!」
うららは、小さい頃から面白いことを言って俺達をよく笑わせてくれていた。
「あれ?こっち綾乃の彼氏?
ちょーかっこよくない?はじめまして。」
「はっはじめまして///川崎裕也です。」
「かっこいー///2人共すっかり大人になって
こんな美男美女つかまえちゃってー。」
「うららちゃんは彼氏いないのー?」
姉ちゃんは裕也を自分の元に戻すように
引っ張ってそういった。
「ふふー、いないよー。残念ながら。でも
好きな人はいるんだー。」
ギクリッ!
うららは俺の事をチラッと見て
すぐ視線を姉ちゃんに戻した。
「そっかー。誰ー?気になるよー。外人?」
「ううん。ちゃーんと日本人。でもどうせ
結婚相手なんてパパに決められちゃうから
いいんだけどねー.....。」
「そっか.....。」
うららは小さい頃から言っていた。
結婚相手は自分で選びたいって。
でもやっぱり...無理なのだろう。
うららの父親は人の話もろくに聞かない。
頑固な男だから.....。
よく俺もうららと遅くまで遊んでいた。
「ねえ、今日みんなどこで泊まるの?」
「今日は私のおばあちゃん家で
4人共泊まるんだー。」
俺が答えようとしたけど姉ちゃんが
先に口を開いた。
「そっかー。いいな。私は、あそこのホテル
とっておいたの。もしよかったら
みんなも遊びにきてね。」