シスコン王子とブラコン姫
『こら!少しは片付けなさいっ!』
「ばっばあちゃん!?うるせえよ!
分かってるっつーの。」
そろそろ俺達も地元に帰る日が
近づいてきている...
「もうこうしてみんなで遊べないのか。」
うららは貝殻を拾いながら
海を眺める。
「またみんなで来るよっ。」
姉ちゃんは、うららに笑いかけた。
「ねえ...最後にゲームしてくれない?」
「.....?」
うららはポケットからペンを出した。
そして貝殻を5つ集めて2つだけ
何か書き出した。
「これ当たった人はさ、アイス買出し
してくるってことでいい?」
うららは貝殻を裏返して自分の
手にのせた。
「はい、みんな目瞑ってね。1人1人
順番に貝殻取ってって。余ったのは
私のでいいからさ。」
うららは時々よくわからないことをする。
そして楽しそうに笑う。
「じゃ、みんな貝殻裏返してー♪」
【ハズレ】
「っち.....。」
俺の貝殻は...ハズレだった。
「あたしセーフ♪裕也は?」
「俺もセーフっ!沙菜は?」
ってことは...やっと沙菜と
2人っきりに...?
「私もセーフだよ...?」
「私はずれだったー。悟ちゃん
早く行って買っちゃおう!」
うららと俺がハズレだった。