シスコン王子とブラコン姫
「頼む。もうキミしかうららを
幸せにできる人はいないっ!
この通り!うららをお願いします。」
おじさんは俺に土下座してきた。
「あっあの.....やめてください。」
「悟くんだけなんだ。」
「こっ困りますよ。俺には...
「2人は付き合っているんだろ?
だったら問題ないじゃないか?」
おじさんはきょとんとしている。
「うらら...あのさ「そうだよ。パパ。」
え...?今...聞き間違い?
「あたしたち付き合っているから
問題ないよ。ね?悟ちゃん。」
うららはぎゅっと俺の手を握ってきた。
「やっやめろよ!困るよ...。」
「もう、悟ちゃんったらパパの前だからって
緊張しちゃって♪」
こんなの...
「はっはっは。悟くんなら安心だな。」
こんなの...うららじゃ...ない。
「ね、パパ。もう少し日本にいちゃだめ?
悟ちゃんと一緒にいたいの。」
「...あと1日だけな。」
おじさんは俺ににっこり笑顔を
むけてきた。
どうすればいいんだろう。
ここまでせっかく上手くいって
うららの政略結婚も
なくなりそうなのに...もしいまここで
噓だっていったら今までのことが
水の泡になる.....。
「悟ちゃん。いこ?」
うららは俺に手を差し出してきた。
俺は仕方がなくその手を
握った。