シスコン王子とブラコン姫
それぞれの思い
沙菜Side
─プルルルル
綾乃とぼーっとTVを見ていると
着信があった。
「...もしもし?」
誰かみないで出てしまった。
『沙菜!?お前今どこにいる?!
やばいよ。やばいんだってば!』
「おっおにい!?悟に何かあったの?
とっとにかく落ち着いて。」
そんなこと言っている私が
落ち着いていないのに。
『悟が...結婚させられちまうかも
しれないんだよ!』
結婚.....?悟が...?
「ハハ...冗談...?やめてよー。もう!
おにいったらさー。ハハハ...」
『沙菜...ほんとにヤバいんだよ。』
「...結婚...って、ヒクッ...うららちゃんとぉ?」
つい泣き出してしまった。
『...たぶん。さっき執事さんに言われた。
うららちゃん政略結婚させられそうだって。
それで悟がもし気にいられたら...
悟になるかもしれないって...。』
「おにいたち今どこなの!?」
『...ホテル。』
「そこ遠い?」
『迎えにいくから待ってろ!』
─ブチッ
すぐに電話がきれた。