シスコン王子とブラコン姫
30分後くらいに病院についた。
執事さんはすごい勢いで車から降りて
私のドアを開けてくれた。
「いいですよっ!それより早く病室に
行きましょ?」
「はい.....。」
執事さんの顔色が悪い。
執事さんがすごくあたふたしている。
大丈夫...でしょ?
看護婦さんに案内されて私達は
1つの病室に向かった。
─ガララッ
「うららお嬢様!?」「うららちゃんっ!」
私と執事さんがはもった。
「...どうし...ょ。」
病室に入ると悟がうららちゃんの
背中を支えていた。
うららちゃんはもう取り乱していた。
「...やだ...噓ついたまま...だょ?
どうし...よ?やだ...やだよ...
やだやだやだー!」
うららちゃんは自分のお父さんに
抱きついている。
顔がすごくうららちゃんに似ている。
高い鼻も...口の形も...。
「うららちゃ...。」
なんていえばいいの?
大丈夫って言って良いの?
だってそんな保障誰も出来ないんだから。
私は...どうしてあげれるの?
「お嬢様...落ち着いてください。」
執事さんはうららちゃんのことを
ぎゅっと抱きしめた。
「うぅ...やだ...私だけ...いつも...
1人...誰も...そばに...いて...
くれないよ.....。」
うららちゃんは涙が出ていない。
顔が真っ青で.....
悲しさを超えている。