シスコン王子とブラコン姫
「なあ、沙菜。」
「何?」
「そんな不安そんな顔...やめろよ。」
え.....?
「悟が指で私の目を下をなぞった。
「悟。変だよ?どうしたの?」
「泣いてるから─......。」
え.....?
私はあわてて目をこすった。
「沙菜...大丈夫だから。
うららのことは心配しなくていい。」
「...すごく心配だよ。悟のこと。」
「うん.....。」
「宿題...ちゃんとやれるの?
私がやっとくよ?」
「そんなのいいよ。」
「勉強だって...夏休み明けテスト
あるんだよ?」
「なんとかなる。」
「悟の体だってそんな無敵じゃ
ないんだから...ちゃんと
寝てよ?」
「っぷ.....。」
へ...?
「沙菜。ばあちゃんみてえ。
よく夏休み家に帰る時そんな事
言われてたもんなー。」
「.....。」
なんで悟はそんなに笑って...
いられ...え??
「どうしたの...?悟?」
気づいたら私は悟の腕の中に
いた。
「大丈夫─...沙菜は前だけ
見てろ。もう何も思い出さなくて
いいから─。」
悟─.....。悟はほんと
鈍感だよ。
「うん─...じゃあ、行くね。」
だって─...