シスコン王子とブラコン姫

「わっ私は、私なりに考えているんだから!
それに...悟のこと信じてるもん。」

「信じてるって本当に?
沙菜は、それ自分に言い聞かせているだけ
なんじゃないのっ!?たまには
人を疑う事だって必要なんだよっ!」

疑うって...。

「綾乃、おにいと言っていること違うね。
おにいは、信じる事も大切だって
言ってたよ。カップルでもやっぱり
考えも違うんだね。」

つい腹立ってこんな馬鹿な八つ当たりを
しちゃった。

「...そりゃあそうだよ。考えも違うし
性格だって違う。だから喧嘩だって
するんだよ。すれ違いも沢山するんだよ。
疑って...ヤキモチやいて...
でも...最後には幸せが待っているはず
だと思うの。私は。」

「...ごめん。本当は綾乃が少し
羨ましかっただけなの。」

今の言葉に嘘はない。

「分かってるよ。だからね、沙菜。
困ったり不安な事があるときはいつでも
私に言ってね?私だったら悟のこと
ぶったたいてとび蹴りして殴って
半殺しにしてあげるからっ♪」

「綾乃...。」

「ん?]

「.....怖いよ。」

綾乃は、時々冗談なのか分からないことを
言う。だけど...いつも私の味方になって
優しく手をひいてくれる。
だから...心友も信じたいな。

悟のことも...少しは疑っても...
信じれば...いいんだよね?
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