シスコン王子とブラコン姫

.....私は､悟のお荷物だったの?

｢沙菜ちゃん｡もう悟ちゃんの
ことは｢なら─...どぅし...て｡｣

｢え?」

私は目からながれてくる涙が止まらない。

｢もぅ...分かったから...それ以上
言ゎ...なぃ.....で｡もう十分...
分かったょ｡分かったから...。
だから...最後に...一つだけ...
悟に伝えて.....｡｣

｢.....何?」

うららちゃんは無愛想に答える。

｢悟に...ごめんねって.....。
わがままで...自己中で...他人の事なんて
...何も考えていなかったんだ...。
でも...その言葉だけは...
悟の...口から...聞きたかったよって...｡｣

頭がよく回らない。
自分で何を言っているのかも分からない。

｢...分かった｡じゃあ､それだけ
伝えておくから...もう悟ちゃんに
話しかけないで｡学校でも目もあわせないで
あげて...｡悟ちゃんをもう...見ないで｡｣

うららちゃんは､そう冷たく私に
言って電話を切った。

私は､電話を切られたのも気づかずに
電話を耳に当てたまま
1人で電話にしがみついて
泣いていた─。