シスコン王子とブラコン姫
すると執事さんはにっこり
微笑んだ。
「沙菜様のような友人がお嬢様にできて
本当によかったです。
心から感謝しています。
ありがとうございます。でも私の
仕事である以上責任をとらなければ
ならないのでございます。」
「でもっ.....。」
その時ブラックのスーツを着た人が
執事さんを呼んだ。
「...お通夜が始まります.....。」
寂しげな表情で執事さんは
俺達に微笑みかけた。
沙菜はいまにも泣きそうな顔で
黙って頷いた。
─お通夜が始まっても本当に
おじさんが死んだなんて
考えられなかった。
まだこの世のどこかにいるような
気がして─...
小さい頃のように忙しそうに
高級そうなスーツをきて
俺達の目の前に現れるような
きがして.....
でも目の前を見るとおじさんの写真は
綺麗な花に囲まれていて...
頭が混乱していた─。
だけど沙菜の泣き声でこの世に
おじさんがいないことが
分かった。