シスコン王子とブラコン姫
そのとたんうららちゃんと執事さんと
目が合った。
「沙菜ちゃん.....。悟ちゃん!?」
うららちゃんは目を丸くして
私達を見る。
「沙菜ちゃん具合は大丈夫なの!?」
うららちゃんは辛いはずなのに
私を心配してくれた。
「うっうん。大丈夫だよ?.....
執事さん。あなたは間違ってますよ。」
「沙菜様。悟様。あなた達には関係の
ないことでございます。
今は席を外してもらえませんか?
これは私とお嬢様の問題なので
ございますから「関係なくねえだろ!」
悟が大股でどんどん執事さんに
近づいて行く。
「悟っッ!」
悟は執事さんのシャツの衿を
持ち上げた。
「あんたは...本当にうららの執事か!?
執事なら責任とるのが普通だろ。
だけどこんな責任の取り方
間違ってるだろ!あんた間違ってる!
あんたはちっちぇえころから俺と
うららと姉ちゃん見てきただろ?
だったら...うららの寂しさ俺よりも
分かるんじゃねえのかよ!」
執事さんは黙ったまま悟の目を見ていた。
「俺な、嬉しかったんだよ。うららと
再開したあの海で...
執事さんが優しそうにうららの事
昔から変わらねえ目で見てた!
厳しくて...いつもしかられて
ばかりだったけど...誰よりもあんたが
一番うららのこと考えているように
俺は見てた!」
「悟ちゃん...。」
うららちゃんは泣きながら悟の名前を
よんだ。