シスコン王子とブラコン姫

うちの学校はクラス替えになると
勉強に集中させるためにカップルを
離すらしい。

前々から綾乃からは噂を聞かされていた。

綾乃とおにいはもうみんなにバレバレだし
先生にもバレバレだから覚悟は
していたみたいだけど.....


私達はバレるなんて思ってなかった!



「沙菜...。毎日会いに行...。」─♪♯♭♭♪


ブレザーのポケットの中で震えだす
携帯。

携帯のディスプレイに浮き上がった文字を
見て私は校舎の中にいることを
忘れてすぐ電話にでた。


「はいははーい。もしもし?」

『沙菜ちゃん。元気ー?』

「うららちゃーんっ♪元気ーっ。」


「...んだよ。さっきまで泣きじゃくってた
くせによ。」


悟はブツブル言いながら私の携帯に
耳を近づけた。


『ふふ、そっち悟ちゃんいるでしょー。
まあ、いいや。実はね、沙菜ちゃん。
あたしね.....』


「.....へぇえええええ!?」


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