シスコン王子とブラコン姫
「おっ俺の名前覚えていたんだー。」
おにいはすっかりテンションが
あがって執事さんの肩に肩を
のせた。
「こらっ!」
隣にいた綾乃はおにいの頭を叩いた。
「いってえ。」
─車の中は相変わらず快適。
執事さんの趣味なのかクラシックが
ながれている。
外を見ると日本ではないような真っ青な
海が広がっている。
「うららさまはずっと皆様に会いたがって
いたのですよ。」
「その割には俺には連絡がなかったけどなー。」
悟は腕組をして海を見つめながら言う。
「ははは、照れていらっしゃるのですよ。」
どうかなーなんて言って悟はまた笑った。