シスコン王子とブラコン姫

「あ、ここっ。今日はほんと
ありがとね。明日から学校だけど
よろしくねっ」

「ああ、裕也によろしくな。じゃっ」

「待って!」

気がつくと私はそう悟にむかって
叫んでいた。

「え...??」

「あ...えーと...その家まで送って
くれたし...よかったらお茶でも
飲んでいかないかな...って。」

「あー...裕也帰ってきたらうるさいし
いいよ。俺の家単身赴任で親父
いまいなくてお袋も仕事で忙しくて
3日に1度くらいしか
帰ってこねーから早く帰んなきゃ
いけないんだよな。今日は、
俺が料理当番で夕飯作んなきゃ
ならねーんだよな。」

「...そっか...そうだよね。ハハ。
ごめんね。色々大変なのに。わざわざ
送ってくれてありがと。」

「うん。じゃあね。」

「ばいばい。」

今までの私だったら男の子から
家に来たいとかいきなりいわれても
全部断ってたのに...
私...どうしたんだろ??

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