シスコン王子とブラコン姫

「で─...用って??」

そう言うと山岸くんは少し顔を赤くした。

なっなんなの...??

なんとなく体が震えた。

少し怖かったような気がした...。

「川崎さん─...。」

そういうと山岸くんはかけていたメガネを外した。

う゛っ...

かっこつけちゃって...

なんなの...。

「なっ何─...?」

そう言って1歩下がると山岸くんは1歩私に近づいてきた。

「なんで離れるの??」

「ふえっ??いや...別に...。」

そう言って1歩下がるとまた山岸くんも1歩近づいてくる...。

「ねー、なんで??」

1歩下がるたびまた1歩近づいてくる...。

そうしてとうとう逃げ場がなくなってしまった...。

壁まで追い込まれてしまったから...。

「やっ山岸くん...??」

すると腕をつかまれた。

「いっいたい...やだ...やめて。」

視界が少しぼやけた。

やだ。泣きたくなんかない...。

こんな奴のために泣いてたまるかっ!

いやだ... 怖くて声がでない...。

どんどん山岸くんの顔が近づいてくる...。

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