シスコン王子とブラコン姫

「っっ─...いやっ...。」

そういって勢い良く山岸くんを押した。

「っっ─...何すんだよっ!」

すると山岸くんお目つきがいきなり変わった。

「こないでよっっ!やだ、いやーっ!」

そう言って私は自分で自分が分からないくらいあばれた。

でも...やっぱり私は女の子だから...。

「おとなしくしなきゃどんな目にあうかわかってるだろーな。」

また山岸くんに腕をつかまれた。

「いっいたい...。」

目から涙がでてきているのが分かった。

「ふっ、可愛いじゃん。」

そういって山岸くんは私にどんどん近づいてくる...。

「っっ─...いや...だょ...ウッ...ぃゃ...。」

暴れても山岸くんはもっと力を入れていて...

さっきみたいに押すことはできなかった。

「来ないでょ...。」

どんなに叫んでも山岸くんには届かない。

だって─...山岸くんの瞳には...何もうつっていないんだから...。

瞳は真っ黒。 ヒカリも入っていないようにみえる─...。

「っっ...悲しく...ないの??」

「...は??」

「あんなに...10分休みだって努力してたじゃん??こんなことして...何がいいの??楽しいの?」

「もう...限界なんだよっ!」

「え...?」

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