シスコン王子とブラコン姫

「小学生の時からだっ!ずっとずっと1人だった。だから周りから俺を受け入れてほしかった。だからずっとずっといろんな努力をしたっ。ニガテだった体育もがんばった。サッカーだって習ったりバスケだって習ってみた。でも全部─...全部俺はうまくはいかなった...。好きな女の子だって─...だめだった。だからこうして手に入れるしかない。ねえ、川崎さん、君はいつも笑っているよね。なんで??どうして笑っていられるの??ねえ、どうしてなんだよっ!?」

「...山岸...くん。」

「なあっ、答えてみろよっ!」

山岸くんはそういって私の肩をゆすった。

「きゃっ!」

「教えてくれよ...。」

「...。」

怖い... 怖くて山岸くんを見ることが出来なかった。

今の山岸くんはいつもの山岸くんじゃないようで...。

「教えろよっっ!」

やだ、怖い...

どんどん顔が近づいて来る...

やだ...誰か...助けて...

「川崎...。」

悲しそうなさびしそうな瞳...。

助けて...。

「悟─っっ!」

バンッッ...

「え...??」

ゆっくり横を向いた。
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