シスコン王子とブラコン姫

「川崎...さん...。」

「あとね...山岸くん...。」

「...??」

「私...ムリして笑ってるわけじゃないんだよ。本当にきっと...楽しいんだと思う。おにいだって悟だってこうやってきてくれたからさっ。」

そう言って私は微笑んだ。

「川崎さんがうらやましいよ。」

「...え??」

「川崎さんはさ、あいつの名前呼んで助けもとめたじゃん??川崎さんはみんなから愛されていて...うらやましいよ。」

「へっ...//」

するとおにいがにやりと笑って私を見た。

「ちがっ...///う゛...。」

そして初めて山岸くんをにらんだ。

「...?? どういうこと??」

悟はわけがわからないみたいで
私やおにいにきいてきた。

そんな悟は少し子供っぽくて可愛かった。

って...何考えてるのよ。私っっ!

悟が分からなくてよかった...。

私...もしかして─...
悟の事が...

キーンコーンカーンコーン...

「「「やばっっ!」」」

そうして私がでようとすると

「待って!」

山岸くんに腕をつかまれた。

「おい、てめえ、まだわかってねーのかあああ!?」

おにいは山岸くんと私の間に入った。

「違うよ...。そうじゃなくて...ありがとう。川崎さんっ。」

「ほえ...??」

「じゃっ...。」

そう言って山岸くんは戻っていった。

「優等生が遅刻してんじゃねーよっ!」

悟は山岸くんにそういった。

< 88 / 283 >

この作品をシェア

pagetop