シスコン王子とブラコン姫

振り向くと綾乃とおにいはニヤッとしていた。

「うっひゃー、沙菜ちゃん顔真っ赤でしゅなあー。」

そう言って綾乃はわたしの頬を引っ張ってくる。

「いっいひゃっ...やめひぇひょー...。」

「...で、どうなの??」

「...は??」

「だ~か~ら~!裕也と悟が沙菜のこと助けに行ったじゃんっ!いま裕也から聞いたのっっ!沙菜どう思ったわけ??」

「へ...?」

どうって...そんなこと言われてもなー...。

「ほら、はやくいいなよっ!」

「え~と...なんかその...嬉しかったっていうのかな...?有難かったかなー...?」

私ったら何言わされてるんだろ...。

「ふ~ん...あっ!悟っっ!」

「ひぇっ...??」

振り向くと悟はノートを配り終えたみたいだった。

『きゃ~///私ね、悟くんにノート渡された時指触れちゃったんだけど~///もう一生手洗いたくなーいっっ///』
女子がきゃっきゃ騒いでいるのが聞こえた。

「姉ちゃんたち何話してんの??また沙菜のこといじめてるわけ?」

「いじめとはなによ~。ていうか悟と沙菜はお試し恋愛どーなったの??」

「「はっ!?///」」

綾乃こんな時に何いってんのよ...///

さっ悟の目が余計みれなくなっちゃったじゃん...。

綾乃のいじわる~っっ!

「別に。姉ちゃんたちには関係ねーだろ。」

え...?

「え~、なんでよ~。」

どうしてそんな冷たく言うの...??

やっぱりただの“お試し”だから...??

ほんとはすぐに別れたいの...?
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