シスコン王子とブラコン姫

勝手に喜んでたり浮かれていたのは、もしかして私だけだったってことなの─...??

私だけ1人で勝手に浮かれていて...

ばっかみたい。

私ってほんとにばっかみたい。

悟といられるのだってあと数日間─...。

私だけ本気で好きになっちゃってばかみたい。

ほんとは綾乃だっておにいだって─...ただの遊び気分だったんだよ─...。でも私だけ1人で本気になっちゃってたんだ...。

こんなのいやだよ─...。

私─...。今日、悟が助けにきてくれて勝手に浮かれちゃったんだ─...。

なんで助けにきたのよ─...。

助けになんてこないでほしかった...

「さ...な??」

「...え??」

悟の声が聞こえて私は顔をあげた。

「なんで...?ないてるの??」

「わ...たし...うそ...。」

自分で頬を触ると涙が流れていた。

なんで─...?? 

「沙菜っっ!おなかでも痛いの??大丈夫っっ!?」

「う...ん。」

「顔色悪くない??」と綾乃が心配そうに言った。

こんな時にかぎって涙は止まらない。

泣き止め。泣き止め。心の中で何度叫んでも涙がでるばかり...。

恋って自分でわかる前にもうどんどんスキになっていっちゃうんだね...。

こんなんだったら恋なんて...しないほうがいいの...??

私─私─...

「沙菜っっ!さ...」

あれ...?目の前が真っ暗になってく─...
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