シスコン王子とブラコン姫
「あっっ...///ごっごめん///」
そう言って俺はすぐ手を離した。
なんでだろう─...急に手を離すと寂しくなった。
まだつないでいたかった。
俺ってなんでこんなにばかなんだろう─...。
「沙奈...もう大丈夫か??」
俺はごまかそうとして別の話をした。
「だいじょーぶ。ありがと。」
沙菜の顔色はさっきは違ってよくいつもの沙菜に見えた...。
でも...
俺達にはタイムリミットがある...。
だってもうお試し恋愛は終わりに近づいているんだから─...。
トントン
ドアを叩いている音が聞こえた。
ドアをあけると姉ちゃんと裕也がいた。
「さっとるー。沙菜はまだ寝てるのー??」
姉ちゃんは俺を押して沙菜が寝ているベッドまでいきカーテンを勝手にあけた。
「沙菜ーっ!よかったー。大丈夫?悟になんかされなかった??」
なんだよ...ソレ。
「ふふっ、だいじょーぶ。それよりごめんね。心配かけちゃって...。」
「沙菜はきにすることじゃねーよ。ほら、いくぞ。」
裕也は沙菜の鞄を持っていた。
「沙菜...帰るのか??」
裕也に聞くと裕也はだまってうなずいた。
「そうか...。」
なんだか急に寂しくなった。
「じゃー、俺もそういうことで帰るから。」
「はっ!?裕也も帰っちゃうのお!?」
姉ちゃんは急に悲しそうな顔で裕也にしがみついた。