シスコン王子とブラコン姫
「明日になったらまた会えるだろ?それに帰ってきたら電話するから。な??」
「ぶー...。」
バカップル。見ているだけで暑苦しい...。
「あー、もうっ!らぶらぶなのはわかったからさ、ほら、おにい。帰るよっ!?」
沙菜は上靴を履き裕也のことを押して引っ張っていった。
「じゃーな。」
裕也は俺と姉ちゃんに手を振っているようだが目は姉ちゃんだけだった。
「今日はありがと。じゃーね。」
沙菜も笑顔で手をふっていた。
だから俺も小さく手をふった。
そして保健室で俺と姉ちゃんの2人だけになった。
「ね─...悟。」
「ん...??」
「あの2人...何かあるのかな??」
「...なんで??」
「裕也の様子が変だから─。隠し事してるんじゃないかな─って...。」
「別になんもねーだろ。」
「そう...?だといいんだけど...。悟はどうするの??」
「どうするって何が??」
「沙菜と...このままでいいの??」
「っ...。」
わかっている。俺だってこのままはいやだ。
でもどうすることもできない。どうすればいいんだろう─...。
「沙菜ほかの男にとられるよ??いいの??」
いやだ─...そんなの。
「お試し恋愛...もう終わりだよ??」
「したら...どうすればいいんだよ?」