プレイボーイとのラブバトル?
勇気


誠司Side

「あの...さ。誠司。」

「何?」

体育の時間中健也が浮かない顔で
俺に近づいてきた。

「黒澤と...喋んないの?」

「.....。」

よりをもどしたいって思っていたのに
俺から避けてしまった。

「難しい事かもしれねえけど...
今だからこそ、お前達は前の関係に
きっと...絶対戻れると思う!黒澤だって
ここまで頑張っているんだぜ?
後は誠司がどうするかじゃねえの?」

健也はボールを指でくるくる
回しながら言った。

「...分かってる。でもそんな簡単に
言うなよ。俺だって...ちゃんと
伝えたい。でも...「怖いは無し。」

え...?

「怖いは無しだ。大丈夫だ。お前等なら。」

健也.....。

「今日の健也は珍しくかっけえ。
それだけ。じゃ、俺行くから。」

「おい、サボりかよ。あと俺は、いつでも
かっけえっつーの。」

俺は振り返らないで健也に手を振って
教科担任に見つからないように
体育館から出て携帯を手に取った。

話さなきゃいけない相手はまず─...
けりをつけなければいけないあいつ─。

俺はソイツにメールを送った。

図書室で5分くらい待つとドアが
ゆっくり開いた。

「誠司?誠司から呼ぶなんて珍しいね。
何の用?このまま学校抜け出して
うちくる?」

相変わらず馬鹿げた事を言う千夏。

「千夏。座って。聞いて欲しいことが
あるんだ。」

「別れよう。でしょ?うん、別れない。
他に用がないならあたし行くけど?」
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