プレイボーイとのラブバトル?

「別れたようですね。千夏と─。」

千夏...?呼び捨て?

「あ、俺と千夏中学一緒で
昔一度だけ付き合った事
あるんですよ。」

「あ、そう。」

「ちゃんと─...幸せに
してくださいよね。」

尾崎はそう言って俺の横を
風のように通った。

教室に入るとクラス全員が
俺の方をチラチラ見た。

『彼女と別れたらしいよー』
『うわっ、まぢ?フラレた?
それともフッたカンジ?』

周りは俺と千夏の噂ばかり─。
そして時々美鈴のことも見る奴が
いる─。

「おい、てめえ何コソコソ噂
してるんだよっ!」

俺は次から次へといろんな奴の
耳元でコソコソ話している健也の
頭を軽くたたいた。

「いってえ!何すんだよっ!
いいじゃねえかっ!やっと
別れたんだし。ここからが
本番だろー♪」

健也は鼻をすすりながら俺に
抱きついてきた。

「...まだ黒澤っちには
告ってねえのかー?」

健也は俺の耳元でそういった。

「...うるせえ。ちゃんと考えてる。」

美鈴に告った日は勢いで...
緊張もしなかった。
けど─...なんて告ればいいのか...
思い浮かばない。
< 314 / 356 >

この作品をシェア

pagetop