プレイボーイとのラブバトル?
2人の幸せ

誠司Side

─ピンポーン...

ドキドキしながら美鈴の家の
チャイムを鳴らす。

「はーいっ。」

ドアの向こうから聞こえるいとしい声に
俺の胸もドキドキする。

久しぶりの美鈴の家。
初めて美鈴の家に美鈴を送りに行ったとき
よりも緊張しているのは何故だろう。

─ガチャッ

「誠司。おはよ。」

ドアの風で美鈴の髪が揺れて
美鈴のニオイが漂う。
俺の大好きなにおい─。

「おはよ。」

可愛すぎる。そう思った。

「行かないの?」

美鈴に見とれていると美鈴が不思議そうに
首をかしげた。

「おっおう。ん...。」

俺は、ゆっくり片手を差し出した。
美鈴は、顔を赤くして周りをキョロキョロ
見て誰もいないのを確認してから
俺の手を軽く握った。
だから俺は、強く握った。

「誠司っ...私、手汗かいてるから...
そんな強く握んなくていいよ?」

美鈴が久しぶりに照れている。

「ふっ、やーだねっ。」

俺は、もっと強く手を握り締めた。

「なあ、美鈴。今日の放課後あいてる?」

「えっ?うん、あいてるけど?」

よっしゃ。

「じゃあ、帰り一緒に帰ろう。
いい場所連れてってやるからさ。」

「へえー?じゃ、行く行くっ♪
ねえ...誠司。」

「ん?」

「あの...さ。誠司って大学どこ
受けるの?」

ああ。そんな話あったなー。
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