永遠の花ことば*番外編*
ミリアーネはとても優しい。
しかしそれに比例して怒ると怖い。
「…アスリ、?」
静かな声でそう呼ばれ、
アスリは怒鳴られる覚悟もした。
しかしそんな彼とは裏腹に、
ミリアーネは小さく口を開く。
「も、心配した…」
目に涙を浮かべ、頬を膨らませる姿。
その姿はいつもお姉さんな存在の彼女とは正反対だった。
そんな姿を見れるのは自分だけ。
アスリはそう思うと胸の奥がぎゅっとなるような気がした。
「ん、ごめん。
ちょっと脅かそうとしただけなんだ。」
ミリアーネを抱きしめ、膨らんだ頬に軽く口づける。
いつだろうか、戦争が終わり、
悲しみの渦にいた彼をそんな風にして優しくなぐさめ、傍にいてくれたのは。
そんな彼女を愛おしいと思わないはずがない。
努力屋なアスリはミリアーネに感謝の気持ちを込め、
プレゼントなどを送っていた。
そのうち、2人は惹かれあった。
今ではこの通りに…