永遠の花ことば*番外編*
外出用の服に2人で着替え、
ミリアーネに用件だけ伝えに行く。
「まぁ!シルクちゃん、ちょっと肌を出しすぎじゃあない?」
昔からシルクは王族らしいドレスを嫌った。
それは今でも変わらず、
シルクの血を引くエスポワールもまたそうだった。
「そんなことないわ。
それに暑苦しい格好をしてたら体が溶けてしまうわ。」
シルクはおどけた様子で言った。
しかしシルクと手をつないでいたエスポワールは…
「さぁ、行きましょうか。」
シルクがそう笑いかけると、
少しおびえた表情で硬い笑顔でそれに返事をする。
リヴに会いに行く時は、従者は付けずに行く。
城の者たちはそれを止めるのだが、
家族3人の水入らずだと言うと気をつけて、と言ってくれる。
「みんな、昔より優しくなったわ。」
ボソリと呟き、エスポワールを連れ、馬にまたがる。
暑い夏の日差しは遠慮することなく注がれた。