こんなんでも彼女やってます。
「よしっ!決めた。今日の帰り海翔に言う!!」


そうは誓ったものの・・まずどうしようか・・・

授業中このことで頭がいっぱいになる。

今日は朝以来、海翔と話してない気がするなぁ・・・。

海翔も意外に拗ねるだな・・可愛いかも。

そして、あっという間にやってきた放課後。

「美由、かえんぞ!」


「あ・・うん!」

有沙は口パクで「がんばれ」と言ってくれて少し勇気でたかもしれない。

帰りは海翔が怒ってるのか自転車に乗らせてもらえず・・

2人で歩くことに。

無言の2人の間に自転車のタイヤの音が地味に聞こえる。


よしっ!今だ・・・!


「あのさ・・海翔・・・話があるんだけど・・」

海翔は歩くのをやめ、少し間があいて返事をした。

「なんでしょうか?美由さん」

「え・・・・」


やばいやばい・・これ完全怒ってる・・・

敬語で話してるし・・・

「あのね・・・朝はごめん・・・多分、海翔・・勘違いしてると思う。」

「私が朝、伝えたかったことは・・・・その・・・私も海翔が大好きです!」


海翔の表情が変わったのが分かった。

見たことのない表情。

私だけか見られる特別な表情だった。

「ずっとずっといえなくてごめんね?私ずっと言いたかったけどいえなくて・・」





< 23 / 30 >

この作品をシェア

pagetop